文章力養成コーチ ゆか先生の「書きまくるトレーニング」 徒然なるまま かきまくれっ!

国語について、そして書くことについて、つづっています。

文章添削以前の基本。書く前に削らない

2017年8月22日

 

読者ファーストの本当の意味

さて、物を書く時には「読者ファースト」が大切です。これ、誤解をしている人が多いのですが「読者によりそうこと」じゃありません。読者に負担をかけないことです。
大人の文章を添削していて気がつくのですが、とにかく足りない。「短い」んじゃないんです。「足りない」んです。
で、その足りない言葉達はどこにあるのか? そう書き手の頭の中にまだある(笑)
対面しているのなら、質問できます。
「これってどういうこと?」
「ん?この話に出てくる彼女ってさっきの話に出てきた女の人のこと?」
「ちょっと待って分からなくなっちゃった」
「で、さっきの話と今している話は何か関係があるの?」
「オチはどこやねん!!」
でもそれが対面していない場合、つまり、書き言葉の場合は聞けません。ではその時読者はどうするか?そうです。想像力を働かせるのです。

「えーっと、この『これ』っていうのは、多分前の文のこのことかな」
「あれ? お母さんて実のお母さんじゃないのか!あー、やっと話が見えたわ」
「うわー、最後まで読んでやっと結論が出てきたわー。んで、これ、知りたかった話とちゃうわ!」

 

言葉が足りない時に何が起こるのか?

読者の想像力に委ねると、何が起こるのか? そう、誤解です。なので、昨日のブログにも書きましたが、誤解は読み手の責任じゃありません。書き手の責任です。

ではどうしたらいいか?

想像力のある皆さんならもう分かりましたよね?書いてありますもの。あー、これ、国語の設問にできるわ(笑)※注意
書き手の頭の中にまだある足りない言葉達を引っ張り出してあげるのです。しかも書く前に。

 

 

ひとりブレスト

子どもの作文でも大人の指導でも同じなんですが、まずは、テーマについて書きたいことをドワーーーーッと書き出してもらいます。私は付箋紙を使っていますが、まあ、ツールは自分の使いやすいものでいいです。とにかくドワーーーーッと書き出す。
そして、書きたいことを厳選し、関連する言葉達を山にする。他は捨てる。
「書く準備」です。私はこの作業を「ひとりブレスト」と呼んでいます。

この方法について3記事ほど書きましたので、詳しく知りたい場合はこちら

ひとりブレスト+アウトラインでブログの記事は書けるのか 連載1

ひとりブレスト+アウトラインでブログの記事は書けるのか 連載2

ひとりブレスト+アウトラインでブログの記事は書けるのか 連載3

そして、大切なのは、書く時にも言葉を惜しまないこと。これでもか、これでもかというほど説明する。

 

 

永沢まこと先生の究極の「間」

言葉の達人はそれをしなくても大丈夫。なぜか? 言葉を全て出して、それから削り、最高のことばを紡ぎ出す作業が脳内でできるようになるから。私は、池田晶子展で永沢まことさんのお話を伺ったときに、永沢さんの話し言葉の行間にその作業の美しさを感じました。永沢さんは、ゆっくりお話をされるのですが、その言葉と言葉の間に、言葉を厳選している様子が分かるのです。あれは本当に素晴らしい体験でした。
達人でない場合、まだまだ修行が足りないなーと思う人は、とにかくそれを机上でする。私もそうです。

 

 

なぜか、音声入力よりも手書き

で、これがなぜか、音声入力だと上手く行かない。
あ、音声入力を否定しているわけではありません。常に腱鞘炎気味の私が、読書をした子どもたちの、要約文や感想文を入力するのに、なくてはならないアイテムです。漢字をひらがなに戻すのは一苦労ですが(笑)
でも、「ひとりブレスト」は「手書き」が最高です。どうしてなのか、私には分かりませんが、アイデア出しを手書きでする著名人は後を絶たず。メモで夢を叶える人まで出てきています!

余白のメモで文章が変わる『メモで未来を変える技術』感想1

余白のメモで文章が変わる『メモで未来を変える技術』感想2

きっと、手で書くことで脳に何か特別な働きかけをするのでしょうね。その仕組みが解明されるのを待っていると歳を取ってしまうので、私は実体験からこの方法の効用を十分理解しているし、とにかく手で書きます。

書く前に、削らないこと。作業も言葉も。

 

 

 

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