文章力養成コーチ ゆか先生の「書きまくるトレーニング」 徒然なるまま かきまくれっ!

国語について、そして書くことについて、つづっています。

子どもたちに「なぜ〇〇かというと~」という言い回しを禁じているワケ

2021年5月27日
私は、自分の生徒に「なぜ〇〇かというと」という言い回しを禁じています。他にも「理由は~」や「~だからです」の多用、また「楽しかった」「嬉しかった」もNG。

なぜ禁じているかというと、その理由は、みんな同じで気持ち悪いからです。(笑)

 

禁止にすると対策を考えるのは何でもそう


どーもー。ゆか先生です。

私の小学生向けコースでは、毎週毎週作文を書かせているのですが、その時に赤ペンでNGワードを消しまくっています。

 

「理由もそえながら」書きなさいという課題で「理由は」「なぜ〇〇かというと」「~だからです」のような言い回しをやめてみるよう促しています。ひどい先生(笑)

もちろん「理由は」「なぜ〇〇かというと」「~だからです」という言い回しは誤りではありません。ただ、このような言い回しは「古い」し「ださい」のです。きっと学校で習うのでしょうね。100人いれば99人はこの言い回しで書きます。

でも、私の講座の生徒には一歩先を行ってほしい。100人のうち垢ぬけた文章を書く1人であってほしい。スマートで、かっこいい、自分なりの言い回しをゲットしてほしいと思っているのです。

例えば次のように書きたい時、どうすればいいか考えてみましょう。
もし、地震が起きたら、私はまず、机の下に入ります。
なぜ、地震が起きた時、私は机の下に入るかというと、理由は、落ちてくるものから頭を守るためだからです。

はい。文法的には間違いはないので、学校ではOKでしょう。

でも「理由は」「なぜ〇〇かというと」「~だからです」をNGワード、つまり使用禁止にすると、考えてしまいますよね。←実はここで考える機会を与えることも第2の目的です。

さあ、考えましたか?

少し時間をあげましょうか。

ぽくぽくぽくぽくチーン(一休さん)

例えば、こんなふうに変えるのも一例。
もし、地震が起きたら、私はまず、机の下に入ります。
落ちてくるものから頭を守るためです。

あれ? スッキリした?

こんなのも
もし、地震が起きたら、私はまず、自分の頭を守ることを真っ先に考えます。人間、頭に物が当たるとその後の行動が考えられなくなります。地震の最初の段階でそうなってしまうと、その後避難さえできません。

これは、さらに考えを深めた例ですね。そうなんです。NGになると、人間考えるんですよ。

「思います」の連発も同じ


以前、中高生のコースでこんな意見がありました。
自分の考えを述べるのだから、文末が全部「思います」になるのは当然では?

はたしてそうでしょうか?

次の文を読んでください。
普段当然だと思っていることを、ちょっと離れた視点で見直すことが大切だと思います。
その時に、近寄った視点と離れた視点という二つのポイントがあるように思います。
これは虫の目と鳥の目というのだそうです。
物事の細部をつぶさに見るのが虫の目、俯瞰して見るのが鳥の目だということです。
しかし意識をしないとそのような視点は持てないと思います。
だから、私は、物理的に自分の文章を拡大して見たり、縮小して見たりするのです。
そうすると、細かいミスに気づき、また、段落のバランスなども見えるのだと考えます。

ふう。意識して書くと疲れますね(笑)
この文章は、自分の意見には「思います」と「考えます」を使い、人の文章には「そうです」などの伝聞形式にしています。

しかし、どこか小学生臭くありませんか?(笑)

そこで思い切って「思います」などをNGワードとし、禁止してみるのです。
普段当然だと思っていることを、ちょっと離れた視点で見直すことが大切だ。
その時に、近寄った視点と離れた視点という二つのポイントがある。
これはいわゆる虫の目と鳥の目というもの。
物事の細部をつぶさに見るのが虫の目、俯瞰して見るのが鳥の目だ。
しかし意識をしないとそのような視点は持てない。
だから、私は、物理的に自分の文章を拡大して見たり、縮小して見たりする。
細かいミスに気づくし、また、段落のバランスなども見える。

自分の意見を書く場所、機会なら、断言してOK!
というか、まだ断言できていないものを書くんじゃない。
断言できるまで思考するのだ!
断言する自信がない部分は、まだ分からないときちんと断言する!(笑)

低学年のコースでは「楽しかったです」「うれしかったです」をNGワードにしています。「じゃあ、どう書けばいいのだ?」と考えることで、めっちゃ頭を使います。頭を使って出した言葉は自分の物になります!
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