女の子の読書指導は10歳までに
2017年4月12日
アフターゾロリ問題について書いた記事が人気です。みなさん『かいけつゾロリ』の後にどう読書につなげるか、困っていたようですね。お役に立てて何よりです。
読者の方から質問が来ました。「女の子の場合はどうなのですか?」ということです。
先日「アフターゾロリ解決編」にて、アフターゾロリとして紹介した本は、男女兼用です。
そして、アフターゾロリの考え方は男女共通でして、その子がゾロリの何に魅力を感じているのかを見極め、その世界を拡げてあげるということです。女の子だけの特徴としては「絵がかわいい」児童書、特に「魔女系」や「パティシエ系」になるということがとても多いです。表紙や挿絵のイラストがとてもかわいいですよね。 のちほど「魔女系」「パティシエ系」の児童書も紹介しますね。
女の子の場合は、このイラストからの流れが、いつの間にかライトノベルへという流れがあるということです。
このライトノベルがすごい! 2017 単行本 – 2016/11/24
『このライトノベルがすごい!』編集部 (編集)
読者の方から質問が来ました。「女の子の場合はどうなのですか?」ということです。
女の子は「魔女系」と「パティシエ系」が人気
先日「アフターゾロリ解決編」にて、アフターゾロリとして紹介した本は、男女兼用です。
そして、アフターゾロリの考え方は男女共通でして、その子がゾロリの何に魅力を感じているのかを見極め、その世界を拡げてあげるということです。女の子だけの特徴としては「絵がかわいい」児童書、特に「魔女系」や「パティシエ系」になるということがとても多いです。表紙や挿絵のイラストがとてもかわいいですよね。 のちほど「魔女系」「パティシエ系」の児童書も紹介しますね。
読書への流れをつかまないと、そのままライトノベルへ!
女の子の場合は、このイラストからの流れが、いつの間にかライトノベルへという流れがあるということです。
このライトノベルがすごい! 2017 単行本 – 2016/11/24
『このライトノベルがすごい!』編集部 (編集)
ライトノベルとは
ライトノベルは、日本で生まれた小説の分類分けの1つ。英単語のlightとnovelを組み合わせた和製英語。略語としてはラノベ。
日経BP社『ライトノベル完全読本』においては「表紙や挿絵にアニメ調のイラスト(≒萌え絵)を多用している若年層向けの小説」とされている。
(Wikipedia「ライトノベル」)
ライトノベルは、昔はそれほどでもなかったのですが、今は図書館でもその地位が高く、かなりの占有率です。
「活字さえ読んでくれたら内容はなんでも……」と親が本格的な読書への誘導を怠ると、完全にライトノベル化し、新書や文庫など「絵のない本」へと移行しにくくなります。
そして、女の子が本格的な読書へ誘えない決定的な「男子との違い」の原因は、ずばり「反抗期の時期」にあります。女の子の精神的成熟は男の子より早く、人によって多少前後しますが、10歳で母親の言う通りにしなくなります。男の子もその時期から少し遅れて反抗期を迎えますが、反抗しながらもまだまだ親の言うことは聞きます。しかし、女の子はその時、言うことを聞かないどころか、「ママのようにだけはなりたくない」などとわざわざ母親とは違う道を歩みたがります。母親が読書指導するなんてことは到底できません。嫌われるのを覚悟で指導してもいいのですが、嫌われるだけです。まあ、反抗することは自立することですから、この成長は喜ばなくてはいけないのですが、10歳になったら読書に関してはもう母親の出番は終了だと私は感じます。読書習慣がついていれば、反抗期が終わった時に、本の紹介をしあったり、本の貸し借りをすることもできるでしょう。
読み聞かせを通じ「本」というものに親しみを持つ。
一緒に本屋や図書館に行き、ゆっくり読書の時間を設ける。
このような習慣付けを未就学時期に済ませて、小学校1年生時期にゾロリを一通り読み(笑)2年生から魔女系、パティシエ系へ。3年生のあいだに映画の原作など、絵がなくても想像を補うものがある本へ移行し、活字が平気なようにしておくといいでしょう。そして、関連本などを一緒に探し、絵ではなく自分の想像力で本の世界を作れる幸せや快感をたくさん経験することが大切なのです。そう考えると、女の子の方が少し早めの対策が必要です。
私の小学生向け講座では、毎年「読書ラリー」というイベントを開いています。読了した本のページ総数を競うイベントです。
過去何年か分のデータなどから、小学校中学年で女子に人気のある本を紹介します。
ゾロリの中から「魔法」の要素を好む子どもはとても多いです。もともと子どもは魔法が好きですしね。私の子どもも、魔法つながりから、ハリー・ポッターへ移行し、挿絵もないような本を読めるようになりました。女の子の場合は、ここからファンタジーへという流れが多いようです。
注意する点
映画を気に入って、原作を読みたいと思うのは、大人も子どもも同じですが、その場合に映画の配給会社が出した写真やイラストがいっぱい載っているパンフレットのような本にしないことです。あくまでも「原作」を読みましょう。例えば、ジブリ映画を観たら、ジブリの絵本ではなく、原作になっている本、元になっているお話を。
ライトノベルは、日本で生まれた小説の分類分けの1つ。英単語のlightとnovelを組み合わせた和製英語。略語としてはラノベ。
日経BP社『ライトノベル完全読本』においては「表紙や挿絵にアニメ調のイラスト(≒萌え絵)を多用している若年層向けの小説」とされている。
(Wikipedia「ライトノベル」)
ライトノベルは、昔はそれほどでもなかったのですが、今は図書館でもその地位が高く、かなりの占有率です。
「活字さえ読んでくれたら内容はなんでも……」と親が本格的な読書への誘導を怠ると、完全にライトノベル化し、新書や文庫など「絵のない本」へと移行しにくくなります。
女の子は反抗期が来る前が勝負
そして、女の子が本格的な読書へ誘えない決定的な「男子との違い」の原因は、ずばり「反抗期の時期」にあります。女の子の精神的成熟は男の子より早く、人によって多少前後しますが、10歳で母親の言う通りにしなくなります。男の子もその時期から少し遅れて反抗期を迎えますが、反抗しながらもまだまだ親の言うことは聞きます。しかし、女の子はその時、言うことを聞かないどころか、「ママのようにだけはなりたくない」などとわざわざ母親とは違う道を歩みたがります。母親が読書指導するなんてことは到底できません。嫌われるのを覚悟で指導してもいいのですが、嫌われるだけです。まあ、反抗することは自立することですから、この成長は喜ばなくてはいけないのですが、10歳になったら読書に関してはもう母親の出番は終了だと私は感じます。読書習慣がついていれば、反抗期が終わった時に、本の紹介をしあったり、本の貸し借りをすることもできるでしょう。
読み聞かせを通じ「本」というものに親しみを持つ。
一緒に本屋や図書館に行き、ゆっくり読書の時間を設ける。
このような習慣付けを未就学時期に済ませて、小学校1年生時期にゾロリを一通り読み(笑)2年生から魔女系、パティシエ系へ。3年生のあいだに映画の原作など、絵がなくても想像を補うものがある本へ移行し、活字が平気なようにしておくといいでしょう。そして、関連本などを一緒に探し、絵ではなく自分の想像力で本の世界を作れる幸せや快感をたくさん経験することが大切なのです。そう考えると、女の子の方が少し早めの対策が必要です。
私の小学生向け講座では、毎年「読書ラリー」というイベントを開いています。読了した本のページ総数を競うイベントです。
過去何年か分のデータなどから、小学校中学年で女子に人気のある本を紹介します。
ゆか先生のガイド「魔女系が好きな女の子は、最終的にナルニア国をめざして!」
ゾロリの中から「魔法」の要素を好む子どもはとても多いです。もともと子どもは魔法が好きですしね。私の子どもも、魔法つながりから、ハリー・ポッターへ移行し、挿絵もないような本を読めるようになりました。女の子の場合は、ここからファンタジーへという流れが多いようです。
注意する点
映画を気に入って、原作を読みたいと思うのは、大人も子どもも同じですが、その場合に映画の配給会社が出した写真やイラストがいっぱい載っているパンフレットのような本にしないことです。あくまでも「原作」を読みましょう。例えば、ジブリ映画を観たら、ジブリの絵本ではなく、原作になっている本、元になっているお話を。
ライオンと魔女―ナルニア国ものがたり〈1〉 (岩波少年文庫) ペーパーバック – 2000/6/16
C.S.ルイス (著), ポーリン・ベインズ (イラスト), C.S. Lewis (原著), 瀬田 貞二 (翻訳)
パティシエは、女の子が将来なりたい職業のベスト3に入る職業です。
2016年度 「将来なりたい職業」ランキングトップ10
パティシエというかなり具体的なイメージがあるようですが、色々なパティシエ本を読み、夢をふくらませたら、この夢を形にする、職業にできるのだということが書いてある本を薦めます。
C.S.ルイス (著), ポーリン・ベインズ (イラスト), C.S. Lewis (原著), 瀬田 貞二 (翻訳)
ゆか先生のガイド「パティシエ系が好きな女の子は、最終的に夢を実現した人の話をめざして!」
パティシエは、女の子が将来なりたい職業のベスト3に入る職業です。
1位(前回5位) 保育士 133
2位(前回1位) 医師 117
3位(前回2位) パティシエール 110
2016年度 「将来なりたい職業」ランキングトップ10
パティシエというかなり具体的なイメージがあるようですが、色々なパティシエ本を読み、夢をふくらませたら、この夢を形にする、職業にできるのだということが書いてある本を薦めます。
世の中への扉 「大好き!」を見つけよう 単行本 – 2013/4/16
中原 一歩 (著)
男の子も女の子も、大好きなことをどんどん拡げること、深めることが大切です。そして、本の世界はそれを大いに手伝ってくれます。
野球が好きだから野球だけをする、虫が好きだから昆虫採集ばかりをする親世代のそういう時代から少し変わっています。今はそういう世界ではなおのこと「本を読む」ことが大きな差別化となっています。
素晴らしい本の世界に子どもを連れて行ってあげましょう!
色々な本を紹介して、私もそれをお手伝いします。
お問い合わせ
中原 一歩 (著)
世界はもっともっと広い!
男の子も女の子も、大好きなことをどんどん拡げること、深めることが大切です。そして、本の世界はそれを大いに手伝ってくれます。
野球が好きだから野球だけをする、虫が好きだから昆虫採集ばかりをする親世代のそういう時代から少し変わっています。今はそういう世界ではなおのこと「本を読む」ことが大きな差別化となっています。
素晴らしい本の世界に子どもを連れて行ってあげましょう!
色々な本を紹介して、私もそれをお手伝いします。