文章力養成コーチ ゆか先生の「書きまくるトレーニング」 徒然なるまま かきまくれっ!

国語について、そして書くことについて、つづっています。

6月の漢字検定に家族で挑戦!

2018年3月22日
「今年の漢字」でおなじみの日本漢字能力検定協会が主催する「漢字検定」。私の受講生でも毎年多くの生徒が受検しています。「漢字検定を薦めるワケ」しかも「6月受検を薦めるワケ」さらに「家族受検を薦めるワケ」についてお話します。

 
 

漢字検定を薦めるワケ


何の試験でもそうですが、試験日は決まっています。この一見当たり前に思えることが重要です。
例えば、子どもって

そんなおぼろげな目標を立てますよね。このような目標について「いつまでそれが出来ているようになっていたいのか」という「期日」を設定するだけで、その為に、今しなければいけないことが自ずと決まってきます。漢字検定は、このような目標が達成できる良い機会です。

例えば、計画を立てて、毎日問題集を解くことで

を体験できますし、受検級を自分の学年に設定することで

ということも実現できるようになります。

そして、おまけに、学習習慣計画力もつくことが、このような試験のメリットです。漢字検定は、小学生が気軽に受検できるのがいいですよね。

上を目指す子にはどんどん級を上げる方法を薦めていますし、最高を目指す子には「満点賞」を狙ってみるのも良いとお話しています。

 

6月受検を薦めるワケ


漢字検定は年に3回実施されます。

さて、在籍する小学校によっては、漢字検定の会場になっていて、学校で受けられる場合もありますが、その場合、申し込み期間の関係で、第1回は行わなず、試験日が第2回か第3回になるところが多いようです。第1回に関しては、受付開始が3月である為、学校の場合無理なことが多いからです。学年やクラスが変わるタイミングでの受付や実施が難しいからだと思われます。

第1回は学校で受けられない、在籍する小学校で漢字検定を実施していないという場合は、個人受受検となりますが、いったいどのタイミングの受検が良いのでしょうか。

私は6月に受検すること、その時、前の学年の級を受検することをお薦めします。

私が6月受検を薦めるのは、春休みを利用して漢字の総復習ができるからです。まず、前の学年ではなく、自分の学年の該当級を受検する場合、10月や2月の受検では、出題範囲の漢字を全部習い終わっていない可能性があります。しかし、翌年度の6月受検であれば、出題範囲の漢字は全て習っていることになるわけですから、勉強が楽なのです。また、今から申し込むと、試験日まで約3ヶ月。そこに宿題のない春休みも含まれます

 

家族受検を薦めるワケ


さて、こんなに素晴らしい漢字検定、是非子どもに受けさせたい!そう思って「ねえねえ、こんなのがあるんだって」と話しても、お子さんが乗ってこない場合もあるでしょう。特に漢字が苦手なお子さんにとって、春休みに漢字を勉強するというシチュエーションは魅力的には見えませんよね。そこで、私がさらにお薦めするのは「家族受検」です。

私は海外在住時に、在籍していた進学塾で、漢字検定担当者として、会場設営や試験監督を担当したことがあります。その時に、せっかくなので家族で挑戦したいというお申し出がありました。一緒に計画を立て、一緒に勉強し、一緒に受検。とても楽しそうでしたし、「子どもが受かって親の私が落ちたら恥ずかしい」と、子ども以上に親ががんばっていましたね。

現在、漢字検定協会では、「家族受検表彰制度」があります。
申請すれば、個別の合格証書に加えて、『家族合格表彰状』をいただける制度です。同居に限らず、遠くに住んでいる家族と一緒に頑張ることもできるので、単身赴任家族も受検できます。また、 2名以上から受けられますので、親子二人の家族でも大丈夫です。

 

受検計画の立て方


漢字検定は出題形式が決まっている試験ですから、過去問を解くのが最適です。けれども、それは仕上げの段階まで手を付けないでおきましょう。

(1)出題形式に添った問題集を買う
まずは、出題範囲の漢字を、出題形式に添って学習しましょう。
例えば、現在小学校2年生のお子さんは、6月受検で9級合格、できたら満点賞を目指します。対象漢字数 は、小学校2年生修了程度(240字=10級の80字含む)です。

出題内容は「漢字の読み」「漢字の書取」「筆順」「画数」です。

読み書きについては学校で習いますが、筆順と画数がネックです。特にスマホやPCで文字入力をするような時代、大人でもこの分野が疎かになっている人が多いですね。筆順は美しく正しい文字を書くために必要な要素ですし、漢字は、画をつなげるのか続けるのかで画数変わるものですから大切なことです。

この4単元「漢字の読み」「漢字の書取」「筆順」「画数」を押さえて漢字学習を進めましょう。
私が推薦するのはこの教材です。
漢字学習ステップ 改訂版 (10級~8級はワイド版もあります)
1年生 10級
2年生 9級
3年生 8級
4年生 7級
5年生 6級
6年生 5級

ワイド版(低学年用の一回り大きな版です)
1年生 10級
2年生 9級
3年生 8級

この問題集では五十音順に復習することになりますが、明らかに学校とは習った順番も違いますし、熟語も違うでしょう。特に熟語に関しては、学校の教科書に出てきた言葉でしか覚えていないお子さんが多いです。

例えば「」という漢字を習う時、学校で「となりの家」という使い方で出てきた場合、この漢字を「いえ」として読むとしか認識していない場合もあるということです。「かぞく(家族)の『か』」「けらい(家来)の『け』」「いっけんや(一軒家)の『や』」とも読むと知らない可能性があるということ。こういうこともまとめて勉強できるのがこの教材の良いところです。

筆順については別冊になっているので、本編と並行して学習すると良いでしょう。

 

(2)試験日までの勉強方法を計画する

試験日までの計画表を作り、部屋に貼りましょう。

また、漢字学習については、他にお稽古事や学校行事、家族の予定などが入っていても毎日取り組むようにしましょう。旅行に行く時も問題集を持って行きます。習慣化するためには、それぐらいの心づもりでいた方が良いです。ただ。普段のようには十分な時間が取れないでしょうから、そういう日は量を減らしても構いません。他の予定のある日と組み合わせて二日で一日分と決めてもいいでしょうね。とにかく、少なくても良いので、漢字検定の為の学習時間を0にしないこと。これが「何があっても継続できた」という自信につながりますし、その自信はずっと宝物になります。

問題集のページ数を、試験前ラスト1週間を除いた余裕のある日数で割ります。
例えば、6月17日の公開会場で受検する場合で、試験勉強を3月25日から始める場合、日数はちょうど84日。
ラスト1週間は、過去問を解くのにあてますので、77日。
2年生のこの問題集は27ステップで終わるので、3日で1ステップ。1ステップには漢字が6文字ずつ割り当てられているので、だいたい、1日2つ、3つ漢字学習すれば良いことになります。どうでしょう?それほど大変ではなさそうな気がしませんか?

*学年毎に漢字数は違いますので、気をつけてください。

もちろん、家族受検をする場合は、家族全員のスケジュールを皆で立てるのも良いでしょう。
3年生からは、主な出題内容に「部首・部首名」「送り仮名」「対義語」「同じ漢字の読み」なども加わりますので、こちらに関しても網羅しているこの問題集を薦めます。漢字検定協会が出しているものが最適です。

ラスト一週間は過去問や模擬テストで練習します。しっかり時間を測り、机の上に出して良いものも、本番さながらに行うと良いでしょう。家族受検の場合は、お互いに採点しても刺激になるかも知れませんね。

 

過去問題集は3月16日に今年度版が出版されました。
過去問題集 平成29年度版

1年生 10級
2年生 9級
3年生 8級
4年生 7級
5年生 6級
6年生 5級

(3)計画を遂行する

家族受検の場合、途中で進捗状況を確認しあい、励まし合うと楽しくできますね。兄弟で受検する場合も、それぞれの様子をよく見てあげましょう。保護者の方ご自身が受検を経験すると、どういうところでモチベーションが落ちるのかどういう励まし合いが有効なのかも分かるようになり、今後、お子さんが様々な受験・受検をする際の参考になると思います。

6月受検の申し込みは3月頃から始まります。
この春、家族で漢字の勉強を一緒にしてみませんか?

日本漢字能力検定協会公式サイト
各級の出題内容と審査基準
注意:級が上から表示されていますので、小学生はスクロールして下から見て下さい。

なお、下にあるボタンは、漢字検定の問い合わせ先ではなく、私の講座の問い合せボタンです(笑)

 

写真:2年生12月号教材

次の漢字の三画目はどれでしょう?

 

 
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