文章力養成コーチ ゆか先生の「書きまくるトレーニング」 徒然なるまま かきまくれっ!

国語について、そして書くことについて、つづっています。

国語ができないのは実は国語力不足なんかじゃない

2017年5月11日

本当に頻繁に「うちの子、国語力なくって」という相談を受けます。でも話をよく聞くと、その子に足りないのは「計画力」だったり「注意力」だったりすることがわかります。「国語力」の正体は何なのでしょう?

 

うちの子、何が足りないの?

私は、国語の成績について相談にのるときに、他の教科の答案も見せてもらうことがあります。
簡単に言うとこういうことが分かります。

  1. どの教科にしろ最後までたどり着いていない総合的な力不足または計画力不足
  2. どの教科にしろうっかりミスが多い→注意力不足
  3. どの教科にしろ自分の意見が書けないコミュニケーション力不足
  4. どの教科にしろ最初から間違えている知識力不足
  5. どの教科にしろ手を付けられていない総合的な力不足または経験不足

どうでしょう?
今度お子さんの答案をじっくり見てみてくださいね。

 

何のテストか?ということも重要

そして、これは1~5の5つに厳密に分類できるのでもありません。そして色々なことが複雑に絡み合っている場合もあります。
何のテストか?ということも考慮しなくてはいけません。
例えば大手進学塾の入室テストや、学力判定テストの場合は、得点できない原因として圧倒的な経験不足があります。
それは、中学入試や進学塾のテストに特有な問題に慣れていないということです。実はこれらのテストには型があり、その型に慣れているかどうかで大きく得点差が出ます
例えばこんな感じで違います。

学校のテスト
この時の太郎さんの気持ちはどんな気持ちだと思いますか。

塾のテスト
この時の太郎さんの気持ちが書かれている文のうち、一番適切なものを一つ選び、その文の最初と最後の五文字を答えなさい。ただし、句読点は文字数に含みません。

塾の入室テストなどでは、母数を確保し、データを安定させるために、すでに在籍している生徒と合わせたデータを取ります。ですから、このような問題ではこのような形式に慣れていない子は、学校では普通の成績であっても偏差値30台などということになってしまうのです。その結果「やっぱり学校だけではだめなのね」ということになり、勉強嫌いなお子さんを通塾させ、もっと勉強嫌いにさせてしまうなんてこともあるわけです。
もちろん、中学受験を目指す場合は、他の総合力を付けながら、早め(*)にこの形式にも慣れる必要があります。

*といっても、私は小4の夏で十分だと思います。この件についてはまたいつか。

 

学校の国語では何が身につくの?

確かに外部の試験で点が取れないと「やっぱり学校だけではだめなのね」と思いますよね。学校制度の旧態も気になるところです。

平成29年度新学習指導要領(小学校)
https://goo.gl/EH1AdS

では、
「話す力」「聞く力」「書く力」「読む力」をつけることを、国語の目標としています。
そして、一つの教材を深くこねくり回すことを繰り返しています。
言語はもともと時空をも超えるコミュニケーションツール。もっと多角的な取り組みが必要ですが、それをどの時間を使って確保するかが課題になっています。
しかしですよ、そんな改革を待っていたら、お子さんはあっという間に小学校を卒業してしまいます。ではどうしたらいいか。

 

国語力は家庭で身につく!

ここで、あなたの「やっぱり学校だけではだめなのね」という勘が当たっている事実をお話しますね。

1どの教科にしろ最後までたどり着いていない→総合的な力不足または計画力不足
この例を考えてみます。

こちらは、全体に力を付ける方法と並行し、制限時間内で問題を解く順番や配分を決める力が必要になります。
例えば、1~5と5問ある場合、何も1から解かなくていいということです。特に漢字や知識分野は、最初の方にありますので、そこが苦手な場合は、最初で大きくタイムロスになりますし、苦手ですからモチベーションも落ちるわけです。
つまり、最初に「全部で何問あるのか」「得意な問題はどれか」の判断が必要です。これは、もちろん国語の問題でも算数の問題でも必要とされる力です。

問題集を解くことで身につけてもいいのですが、実は、買い物や掃除の手順片付けや学校の宿題の取り組み夏休みの過ごし方を考えるなどのような日常生活の中で身につけられます。
たしかに、問題集をばりばり解き、テストの問題をどういう順番でどういう時間配分で解くかという訓練で、その力を付けることもできます。そうして身についた力は、テストの得点を伸ばすことには向いています。もし「テストの得点を上げること」がお子さんの人生の課題ならそれでどうぞ。いえ、もちろんそういう時期もあるでしょう。試験前などはそうですよね。
でも、さきほどのお手伝いや夏休みの計画を立てて実行することで身に付いた計画力やペース配分などは、テストに限らず人生全体で役に立ちます。しかも家でできるんです。

同様に、2の注意力、3のコミュニケーション力、4の知識力、5の経験も全部家庭で身につきます。
さきほど、言語はコミュニケーションツールだと書きました。
そうです。もっと親子で色々なことを話しましょう! 宿題とゲームしかしていないお子さんよりも、家の人とたくさん話しているお子さんの言語力は本当に驚くものがあるんですよ。

 

お薦めの本

この辺を読むと面白いかもという3冊。また詳しく紹介しますね。お楽しみに。

国語のできる子どもを育てる (講談社現代新書) 新書 – 1999/9/20
工藤 順一 (著)
https://goo.gl/DeSiBk

学力は家庭で伸びる―今すぐ親ができること41 単行本 – 2003/4/1
陰山 英男 (著)
https://goo.gl/dFUwjZ

全教科の成績が良くなる 国語の力を親が伸ばす 単行本(ソフトカバー) – 2010/2/5
高濱 正伸 (著)
https://goo.gl/AZpoSM

 

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