文章力養成コーチ ゆか先生の「書きまくるトレーニング」 徒然なるまま かきまくれっ!

国語について、そして書くことについて、つづっています。

今、知りたいエネルギーのこと

2017年2月26日

3.11

母方の実家が宮城県にあります。親戚は角田、亘理に住んでいます。そう亘理は3.11の時、津波の被害に遭いました。
幸い親戚は全員無事でしたが、町の47%が浸水したその地域の人でさえ、あの時「原発事故さえなかったら」と言ったのです。
宮城県ですらこんな感じですから、福島県の人達にとっては、本当に大変な事故でしたよね。
そして、今もその被害に苦しめられている人も多く、被災地からの転校生がいじめられるというような二次災害とでも言うべき事件も起きています。
東京に住む私も、本当に「あの原発事故さえなかったら」という気持ちです。

 

何がなんでも原発反対か

そして私が一番驚いたのが、これが、東北電力の事故ではなく、東京電力の事故だったという事実、そしてあそこに東京の発電所があるということを事故まで知らなかった自分の愚かさでした。
以来、原子力発電について、色々なことを調べるようになりました。そして、知れば知るほど、こんな恐ろしい発電方法はないと確信するようになったのです。
そもそも放射性廃棄物の捨て場所も決まっていないのに発電を続けるというのは、下水道を引いていないのに上水道を引こうというようなものだと思います。
そして、日本の頭脳は、原発を止めて、全て再生可能エネルギーでまかなえるようにできるはずだ、タービンを回して発電するという方法以外の発電方法を見付けられるはずだ、ロスのない送電線を作れるはずだ、再生可能エネルギーで発生したエネルギーを効率的に蓄電できる方法を見付けられるはずだと、根拠無く信じていたのです。

 

資料に裏付けられた勝間さんの意見VSただ熱いだけの私の声

経済ジャーナリスト勝間和代さんにお声かけいただき、「今、知りたいエネルギーのこと」という座談会に参加しました。
本日の読売新聞朝刊に掲載されています。
WEB版はこちらから
http://katsuma-zadankai.jp
友人からは「原発のことで、勝間さんに負けるな!」なんて冗談で言われましたが、いえいえ、討論会ではありませんので(笑)
しかし、勝間さんは根拠のないことを絶対に言わない人です。私などは、論理的でなくてもむしろ泣いている人の肩を持ってしまう、情にもろいタイプなのですが、勝間さんは違います。私はそういう勝間さんのことを尊敬し、勝間塾で勉強をしているわけです。ですから、この日の座談会も楽しみでした。
勝間さんが「リスク分散」と「経済格差是正」の二つの視点から、原子力発電所を再稼働した方が良いという考えを持っていることは知っていました。ですから、その辺りを詳しく聞けるチャンスだと思いました。
私は、自分の意見を支える確固たる資料を持ち合わせておらず、ただただ感覚的に「原発反対」と大きな声で叫んでいただけだったのです。

 

勝間論の根拠

「リスク分散」の考えは、経済に関して、勝間さんから教わっていたことです。私はまだできていないところがありますが、資産について分散して管理運営する方法を勉強しました。また例えば、食べ物一つとっても、メーカーや産地を限定しないことが大切で、色々なメーカーの、色々な土地のものを食べていれば、例えばどこかの地域で病原菌が発生しただとか、異物混入事件があっただとかいうときに、負うリスクを分散できます。
それと同じで、石炭、天然ガス、石油などの化石燃料を原料とした発電方法、水力、地熱などを利用した再生可能エネルギーによる発電方法、そして今は停止している原子力、これら三つのバランスを良くすることが、結局はリスクも分散することになるのです。
特に中東情勢が怪しい昨今、石炭、石油、天然ガスなどが安定して手に入る保証はありません。原子力発電所も稼働していない今、化石燃料を元にした発電に依存している日本は、ここが絶たれるだけで大打撃です。
この石炭、石油、天然ガスによる発電、日本は何%だと思いますか?何と87.8%です。
中東で何かあって、ここからエネルギーが全く手に入らないといったとき、完全に日本の全ての活動が麻痺するでしょう。
そこで、再生可能エネルギーにがんばってもらうしかないのですが、ここの技術革新が、化石燃料由来のエネルギーの欠損を補うほど発展していないのが実情です。相変わらず、雨の日は、太陽光発電はうまくできないし、水力・地熱は作る場所が限られていて、増やすのは難しい。
結局、不安定な状況で欠けた部分を、火力で補うしかないのが実情です。
そして、さきほどから火力で火力でと書いている通り、とにかく、原子力発電もある程度稼働しないと、ほとんどが火力頼みになるのです。
では、火力発電に依存しては何が悪いのかというと、今度は電気代の話、そして経済格差の話になります。
固定価格買取制度(FIT制度)は、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスを用いて発電された電気を、国が定める固定価格で一定の期間電気事業者に買い取るよう義務づける制度で、2012年7月1日にスタートしました。
当初は一般家庭の負担額が62円/月という、封筒を郵送するくらいの値段だったのですが、今は600円/月を超えて負担しています。
ちなみに、電気をよく使う我が家の場合、先月はなんと1395円も支払っています。
みなさんも自分の家がいくらの買い取り額を負担しているか、明細を見てみてください。
私の家はまだこれが払えるのですが、この負担は貧困層でとても大きく、ただでさえぎりぎりの生活をしている人達を追い詰めているのです。
私は、テレビの報道番組で、貧しさゆえ電気が止められてしまった家庭の取材風景を見ました。
その家では、電気が消えている中、何か食べ物を取ろうとして延ばした子どもの手が震えているのを恥ずかしいと思った母親が「バカ!震えるんじゃないのっ!」と叱り飛ばし、子どもの手の甲を叩くシーンを見ました。
経済格差は色々なところに出て問題となっていますが、電気、ガス、水道のような生活に必要なところに大きな負担がかかることが大問題なのです。

 

資料出典
日本のエネルギー エネルギーの今を知る20の質問
http://www.enecho.meti.go.jp/about/pamphlet/pdf/energy_in_japan2016.pdf

イギリスにできるなら!

当日見せていただいた資料で、イギリスの統計には私は心底驚きました。
このグラフを見て下さい。
日本のアンバランスに比べ、なんと良い割合なのでしょう。
私はイギリスに住んでいたことがあるのですが、同じ島国ということもありまして、イギリスと日本は家の大きさや人々の生活サイズがすごく似ていると感じました。
イギリスができているんだから、日本もできるのでは?
私は、そう感じました。

 

できるだけ色々な角度から

では、私は一人の教師として、子どもたちに何をどう伝えるべきでしょう。
私の国語講座「かきまくれっ!こくご トレーニングペーパー」では、小学校5年生の11月に「プルサーマルってなに?」という題でエネルギー問題について作文を書いてもらっています。
その時に教師の私が気をつけていることは、自分の意見を押しつけないということです。
特に原子力発電に関しては、賛成意見、反対意見、両方の資料を渡しています。
両方ともじっくり読んで、子どもたちに考えさせています。
物事には、どれにも、良い面と悪い面、メリットとデメリットがあります。
それを全部分かった上で、意見をかかせることが大切だと考えています。
もちろん小学校5年生では、しっかりとした回答を出せない場合が多いです。
しかし、考える機会を得ることは非常に重要なことです。
その時に保護者の方が一緒になって考えてあげることも大切です。親の考えを知ることも、子どもにとって大切なことなのです。
ただその際にも、親の考えは押しつけてはいけません。
どちらが正しいかどうかより、たとえ拙くてもきちんと根拠のある自分の意見が言えるかどうか、言おうと思ってがんばれるかどうかです。
もちろん私も手助けします。補助のプリントを使い、思考をまとめる方法を教えています。

 

教師として

私は、恥ずかしながらただただ「原発反対」と叫んできましたが、色々な資料を読み解くうちに、感情だけで言ってはいけないという、普段子どもに教えていることを実体験するはめになりました。
もちろん、「原発反対」という気持ちは、リスク分散や経済格差を考慮した今でも残っています。
今度はその部分を補う資料を、色々な手段で揃える必要がありそうです。
そしてそれは、リスク分散と同じで、ネットからだけでなく、できたら、現地の生の声、しかもテレビや新聞を通さない声を知る必要がありそうです。

 

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