文章力養成コーチ ゆか先生の「書きまくるトレーニング」 徒然なるまま かきまくれっ!

国語について、そして書くことについて、つづっています。

子どもが字を上手に書いた時、親の役目は

2016年2月26日

保護者の方から、次のようなメールをいただきました。

どうも、娘は、自分の名前に使われている字が苦手なようです。
そのことは以前から気にかけていたのですが、書き順が違うわけでないので、訂正はしてきませんでした。
最近、このことについて、なるほどと思うことを書かれている本に出会いました。
「しったかぶり」という藤田浩子さんという方が書かれた本です。

子供は、字が書けるようになると、初めに自分の名前を教わることが多い。
自分の名前と認識できる程度の字でも、親から「上手上手」と言われる。
おぼつかない文字でも、親が喜ぶと
「この字でいいのだ」と子供は素直に思い込む……。
このようなニュアンスでした。
解決法として、初めからきちんと正しい字を教える、若しくは教わる。
上手でもない親がとやかく言うよりは、教えるという部分は得手な人に任せて、
頑張っていることを認めて、ほめてやればいいのだな、というようなことも書いてあります。

素敵な本の紹介、ありがとうございます。

私の講座でも、時々、このようにアドバイスします。
「注意は私の方でしっかりするので、お母さんたちはむしろお子さん側の味方になってください。『ゆか先生って厳しいよね~』というくらいでお願いします」

時々、それだけはやめてくださいというのに、私の代わりになって子どもを注意してしまう保護者の方がいます。
「ほら、ゆか先生の言うとおりじゃない。見直しをしないからこういうミスになるんでしょ!」
「ゆか先生も同じこと書いてきたじゃない。だいたいいつもあなたは……」
これでは、先生二人対自分。
参ってしまいますね。
しかも、私の言葉は書き言葉なので、伝わるニュアンスもお母さん風に変えられてしまいます。

また、手出ししないでくださいというのに、授業のようなことをする方もいらっしゃいます。
あ、免状がある方は別ですよ。

なんとなく、子どものことなので、親も教えられると思ってしまう気持ちは分かります。
小学生の国語や算数なんて、簡単ですものね。
でも、小学生の問題が解けることと、小学生に教えられることは違います。
ピアノでも英会話でも、何でもそうです。
スイミングでも同じなのですが、さすがにスイミングに関しては日常生活に入りにくいので、
親も口出ししません(笑)
だから、先生任せ。だから上達する。そういうことです。

親にできることは、子どもを支えること、見守ること、応援すること。
「それぐらいしかできない」と自分の時は謙遜して言いますが、
謙遜どころか「それができるのは、親だけ」なのです。
私はいくら頑張っても、全員の生徒と一緒に生活して毎日応援したり、見守ったりすることはできません。

話を元に戻します。
字が上手に書けたとき、実際にはまだ上手なわけではありませんから、
「上手に書けたね」ということの危険性については、確かに考えなくてはいけませんね。
しかし、素直に心から出た言葉であれば、それはそれで良いと思います。

親と教師の大きな差は、
食事を与えてくれるか、安心する場所を与えてくれるかにかかっていることです。
大げさに言えば、「生きるか死ぬか」の問題なのです。
親に嫌われれば、心細くなり、命の危険を感じるわけです。
それが、たとえば「躾」のように、親が教えるしかないものであれば、責任を持って教えなくてはいけないと思います。
しかし、勉強に関しては、学校の教師や塾の先生など、指導するプロがいる限り、
その部分はお任せして、親はむしろ子どもサイドに付く。
その方が全体的にうまく行きます。

子どもというものは、親の顔色をうかがいながらいろいろなことをします。
それは当たり前だと思います。
事の善悪もそうして学んでいきます。
だから、心から「うわ~、上手だわ~」と思った時はそう言って褒めればいいですし、
親の変な計算が入るようなら、頑張った事実だけうんと褒めればいいんです。
できればスキンシップ付きで。
それができるのは、親だけですから。

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