文章力養成コーチ ゆか先生の「書きまくるトレーニング」 徒然なるまま かきまくれっ!

国語について、そして書くことについて、つづっています。

「入学準備」は「親が変わる準備」だった

2025年11月20日
先日、「本当の入学準備」というテーマで講演を行いました。
会場には、来春小学校に入学するお子さんをもつ保護者の方々が集まり、
和やかな空気の中で、あっという間の2時間となりました。

多くの方のアンケートを読んで、心から嬉しかったことがあります。
それは、「子どもを信頼して任せたい」「家庭が安心できる場所の大切さを感じた」という言葉が多かったことです。



入学準備=勉強の先取り”ではない

講演のタイトルを「本当の入学準備」としたのは、
“入学準備”という言葉が、どうしても「勉強の先取り」を連想させるからです。

でも、入学前に必要なのは「学習の準備」よりも、
「親が心にゆとりを持つ準備」です。

学校は、すべての子どもにとって完璧な場所ではありません。
時に、ちょっとしたことでつらい思いをすることもあるでしょう。

けれども、家庭が“安全な場所”であれば、
子どもは安心して外の世界に羽ばたいていけます。
「何かあっても、家に帰れば大丈夫」
そう思えることが、子どもの挑戦を支えるのです。



親の「信頼」が、子どもの「自信」を育てる

ある方がアンケートに、
「子どもを信頼して放置する。頑張ります!」と書いてくださいました。

私はこの“放置”という言葉をあえて使っています。
「放任」ではなく、「信頼して放置」。
それは、子どもの力を信じて、見守る勇気を持つということです。

実際に、子どもが一人で靴を履こうとしたとき、
つい手を出してしまうことがあります。
でも、少しだけ待ってみると、不格好でもできるもの。
子どもは自分でやりきった喜びを感じ、顔がぱっと明るくなります。

その「できた!」の積み重ねこそが、自立の芽です。



家庭は“安心して失敗できる場所”

講演では、「家庭は安全基地」という話をしました。
外の世界で失敗しても、家に帰れば受け止めてくれる人がいる。
この安心感があると、子どもはどんどん挑戦できるようになります。

あるお母さんがこう書いてくださいました。

幼児期はスキンシップや関わりで信頼関係を築く時期。その土台が、一人で小学校に通う力になる。

まさにその通りです。
「愛されている」「味方がいる」という実感が、
行動する勇気を生みます。



親も、子どもと一緒に成長していく

アンケートでは、
「私自身が成長しなければいけないと感じた」
「まずは親が変わることを意識していきたい」
という声も多く寄せられました。

入学準備とは、実は“親の成長の準備”でもあります。
子どもを信じて任せることは、
親にとっても簡単なことではありません。

けれども、「信じて見守る」を続けるうちに、
親のほうも少しずつ、穏やかに、強くなっていきます。



家庭が安全であれば、子どもはどこへでも行ける

最後に、この講演を通して改めて感じたことがあります。
それは、どんなに優れた教育環境よりも、
「家庭の安心感」が子どもの人生を支えているということです。

たとえ学校でつらいことがあっても、
家に帰れば“味方がいる”と思える子は、くじけても、何度でも立ち上がれます。

家庭は、子どもが羽ばたくための滑走路。
親がゆとりを持ち、笑顔で送り出すことが、
最高の“入学準備”です。


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