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ツキイチ2023年度4月1

4月① 課題 主体的か客観的か テーマ型①「死刑制度について」

日本には死刑制度というものがあります。
世界では死刑の廃止が進んでいますが、日本では毎年のように執行されており、存廃を巡る議論も活発とはいえません。
存廃について、それぞれの立場からの理由を挙げるので、まずは自分自身でどちらの立場をとるか決めて、意見を述べなさい。なお、自分とは反対の立場の意見も盛り込むこと。

有名な小論文のテーマであるのと同時に、日本人として知っていてほしい内容です。
ともあれ、今回のテーマは主観的か客観的か。
作文と小論文の違いはここです。
「可哀そう」「ひどすぎる」などの自分の気持ちで相手を説得するのが作文。客観的事実を積み上げ、相手の理論を覆すのが小論文です。
必要であれば、データなどを調べてみましょう。

目標 1,000字

1 死刑廃止の立場

① 死刑は,野蛮であり残酷であるから廃止すべきである。
② 死刑の廃止は国際的潮流であるので,我が国においても死刑を廃止すべきである。
③ 死刑は,憲法第36条が絶対的に禁止する「残虐な刑罰」に該当する。
④ 死刑は,一度執行すると取り返しがつかないから,裁判に誤判の可能性がある以上,死刑は廃止すべきである。
⑤ 死刑に犯罪を抑止する効果があるか否かは疑わしい。
⑥ 犯人には被害者・遺族に被害弁償をさせ,生涯,罪を償わせるべきである。
⑦ どんな凶悪な犯罪者であっても更生の可能性はある。

2 死刑存置の立場

① 人を殺した者は,自らの生命をもって罪を償うべきである
② 一定の極悪非道な犯人に対しては死刑を科すべきであるとするのが,国民の一般的な法的確信である。
③ 最高裁判所の判例上,死刑は憲法にも適合する刑罰である。
④ 誤判が許されないことは,死刑以外の刑罰についても同様である。
⑤ 死刑制度の威嚇力は犯罪抑止に必要である。
⑥ 被害者・遺族の心情からすれば死刑制度は必要である。
⑦ 凶悪な犯罪者による再犯を防止するために死刑が必要である。

以上

なお、ツキイチとあるのは、月のテーマ(今回は主観的か客観的か)が1つだからです。
zoomでの授業は、週に1度あります。

課題提出と添削